こんばんわ、矢印です。
今回は「NieR:Automata(ニーアオートマタ)」をプレイした感想をレビューしていきます。
攻略記事ではなく紹介記事なので、「ニーアオートマタをプレイしようか迷っている」という人の参考になればと思います。
ちなみに結論から言ってしまえば、これまで私がプレイした数百のゲームの中で10本の指に入るほどの名作でした。
「NieR:Automata(ニーアオートマタ)」とは?
「NieR:Automata(ニーアオートマタ)」は2017年にスクエアエニックスから発売されたアクションRPGです。2010年に発売された「ニーア ゲシュタルト/レプリカント」の続編とされていますが、物語的に地続きではないため前作を未プレイでも問題なく遊べます。
実際に私も前作は未プレイで、今作をプレイしたのも2021年にレプリカントのリメイクの発売、さらに新作となるソシャゲ「ニーアリィンカネーション」が配信されるとのことでその番宣?として「FFBE幻影戦争」でコラボしたのがきっかけ。有名タイトルではあるので当然名前は知っていたものの、なぜかこれまでプレイしていなかったのでPS STOREでのセールを機に購入、プレイしてみました。
何か所か前作の設定が出てくる場面がありましたが、大筋に関わるようなものではなく、知っていれば少し深く感動できたんだろうなぁという程度のもの。私はむしろ前作をプレイしてみたくなりました。
「NieR:Automata(ニーアオートマタ)」はどんなゲーム?
「NieR:Automata(ニーアオートマタ)」で特筆するべきはその圧倒的な「世界観の描き方」です。
舞台は未来の地球、宇宙から侵略してきたエイリアンが率いる「機械生命体」に対し、月に逃げた地球人は「アンドロイド」を使役して抵抗、侵略された地球の奪還を目指します。「いかにもロボット」な感じが機械生命体、「まるで人間」のようなのがアンドロイドです。
主人公はアンドロイドである「2B(トゥービー)」と「9S(ナインエス)」そして「A2(エートゥー)」がメイン。バトルタイプである2Bとスキャナータイプの9Sがバディを組んで任務をこなしていくストーリーとなっています。
戦闘システムについて
戦闘システムは少し独特です。基本的に操作キャラは2種類の攻撃(弱攻撃と強攻撃)を使い分け、それぞれを組み合わせることでコンボをつなげる(2Bの場合)他、「ポッド」というファンネルのようなもので射撃攻撃を行います。ポッドにも通常攻撃とスキル攻撃の2種類があります。
戦闘中はポッドは常に射撃を行い、操作キャラで攻撃と回避行動をする、といった感じです。慣れるまでは少し戸惑いますが、慣れてしまえば感覚でプレイでき、そこまでシビアな操作は求められません。
ちなみにこのゲーム、ジャンル的には「アクションRPG」となっていますが、ところどころにシューティングゲームが挟まるので、シューティング苦手な人は少し注意が必要です。とは言っても割合的には1割にも満たないのそこまで警戒する必要はありません。
育成システムについて
一般的なレベリングの他に「チップ」を組み合わせてステータスを上げたり特殊効果を付与します。チップにはそれぞれコストが設定してあり、それをストレージの容量内で装着させることができます。それによってプレイヤー好みのステ振りができるのでそのチップ集めも楽しみの1つです。
さらに、このゲームの独特なシステムとして「綾波システム(矢印命名)」があります。
主人公たち操作キャラはあくまでアンドロイドであるため、死んでも新たな体(義体)に記憶のバックアップを復元すれば元通りになるのです。「多分私は241人目だから」というように幾度も復活を遂げるわけです。しかし身体は新しくなっても装備したチップはそのまま壊れた義体に取り残されてしまうため、戦闘に敗北した場合には新しい身体でその場に赴き、チップを回収する必要があるのです。イメージとしてはマイクラが近いですね。ちなみにチップ回収前にもう1度死んでしまうと前の義体は消滅するためチップもなくなります。
そしてオンラインにつなぐと他プレイヤーが力尽きた義体があちらこちらに・・・他プレイヤーの義体は「回収」で一時的にそのチップの力を付与するか「修理」で一定時間仲間にすることができます。
ニーアオートマタが周回ゲームと言われる理由
ニーアオートマタのレビューなどを見ると「周回ゲーム」と書かれているのを目にします。私も当初はそれを見て
と思っていました。しかしプレイしてみて思ったのは「これは周回とは違うだろ」という感想。
ニーアオートマタは2Bを主人公(プレイキャラ)としてゲームが始まります。そして一旦エンディングまで進み、通常のゲームのようにエンドロールが流れます。ちなみに私はここまで10時間弱でした。
そしてエンドロールの最後に「このゲームは周回ゲームである」という説明が。そしてそのまま2周目に突入です。
2周目の主人公(プレイキャラ)は9Sで、時間軸も1周目の最初からとなります。つまり1周目と同じ内容を9Sの視点で観るわけです。
「なんだ、やっぱり周回じゃないか!」と思うかもしれませんが、スキャナータイプである9Sは2Bと同じように行動をしていても様々な真実に気付くのです。1周目には解明できなかった謎が2周目には徐々に解ってくるという感じですね。
そして1周目のラストと同じ時間軸で2周目もクリアとなります。しかしこのゲームはマルチエンディングを採用しており、1周目のエンディングとは少し異なります。全部で26種類のエンディング(それぞれA~Zのアルファベットに由来したエンディング)が用意されていますが、1周目のエンディング、2周目のエンディング、そして3周目の最後で分岐する3つの合計5つが正エンディングで残りはバッドエンドとネタエンドです。
3周目には1、2周目の物語の途中で登場したA2と9Sを交互に操作します。時間軸的には1、2周目の続きとなるので、3周目という表現はあてはまりませんね。
つまり周回ゲーム、1周目や2周目というよりは「1章から3章まででクリア」という方がしっくりきます。真のエンディングに到達するまでのプレイ時間は約30時間でした。
「NieR:Automata(ニーアオートマタ)」の良かった点
「NieR:Automata(ニーアオートマタ)」をプレイしてみて良かった点をまとめていきます。
その1:世界観
このゲーム最大の魅力は何といってもその世界観。
舞台となる「荒廃した地球」は殺伐としながらもどこか哀愁を感じさせる雰囲気。ストーリー
その2:音楽
このゲームで一番良かった点は?と聞かれて「音楽」と答える人は少なくないと思います。それほどまでに素晴らしい音楽は、このゲームの世界観とマッチし没入感を高めてくれます。
中でも「遺サレタ場所/斜光」と「遺サレタ場所/遮光」はこのゲームを象徴する神曲。アンドロイドたちの想いが胸を締め付けます・・・少し大げさな言い方かもしれませんが、この音楽と出会えただけでもこのゲームをプレイした意味があったと思います。
その3:キャラクター
このゲームの根幹を支えるのは、それぞれのキャラクターの「生きる意味」です。それは個性となってそれぞれのキャラに強く表れ、物語を彩ります。
とくに最初は冷酷だった2Bが次第に9Sに歩み寄っていく様や、終盤での9Sの葛藤はまるでヒューマンドラマのようでした。脇役にも魅力あるキャラが多く登場します。私はパスカルの物語で泣きそうになりました・・・
「NieR:Automata(ニーアオートマタ)」の悪かった点
そんな名作「NieR:Automata(ニーアオートマタ)」でもプレイしていて不満な部分はありました。
その1:戦闘
このゲームは大勢の敵に囲まれるシーンが非常に多く、戦闘中何をやっているかわかりづらい場面が多かったです。
アクションゲームではありますが、それほど繊細な操作を求められる戦闘はほぼないので良いっちゃ良いんですが、逆にそれが物足りないと感じる人もいそうです。
私もモンハンなどで緻密なアクションゲームを永く遊んできたため、このゲームの戦闘については満足度はそれほど高くありませんでした。
その2:マップ
続いてマップ。ぶっちゃけ滅茶苦茶見づらくてわかりづらい(笑)
フィールドもオープンワールド風でありながら「ここから先は行けません」的な見えない壁も多く、目的の場所に行くのに苦労する場面もチラホラ。
転送装置を使ったワープも可能ですが、目的地が装置から離れていることも多く、お使いクエストで何回も遠方に行く必要があるのはプレイヤー泣かせですね。
まとめ!ニーアオートマタの魅力について
このゲームの魅力についてはブログ1記事では到底語り尽くせるものではありません。
ニーアオートマタをプレイし、それをあえて一言でまとめるとしたら「命無きものたちが、強く生きた証の物語」でしょう。
このゲームのキャラクター達は全て機械です。当然命はありません。そして本来であれば自我ですら持つことを禁止されていました。そんな彼女ら、彼らがそれぞれの生きる理由を胸に生きぬいた様を描いたのがこのニーアオートマタというゲームです。結局はその全てですら大きな意志の掌の上の出来事だったわけですが・・・まさに「オートマタ(からくり人形)」ですね。このタイトルは本当に秀逸だと思います。
ここまでゲームに強く心を動かされたのは、思えば「ファイナルファンタジー10」以来かもしれません。
多くの人が「鬱エンド」と言う本作ですが、私はアンドロイドたちの生き方に「強さと弱さ」を感じ、その終わりすら1つの美しい物語と感じました。悲壮感の強い物語ではありますが気になる方は是非プレイしてみることを強くお勧めします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。それでは、また。